毎日毎日ヘトヘトになるまで働くのはもう止めたい。
とは言え、ある程度の収入は確保したい。
急性期総合病院で長年働いた私が、
働き方を変えるべく選んだのは富裕層向け有料老人ホームです。
・看護師としての経験値を活かせる
・体力的負担は病院の3分の1ぐらい
・やりがいと収入、働きやすさも適度に得られている
転職してから4年が経過し、
自分に合った職場選びができたと感じ、記事にしました。
「施設での看護師の仕事ってどんな感じ?」
「興味はあるけどざっくりしたクチコミしか聞いたことがない」
そう感じているあなたに参考になれば幸いです。
私の職場である、
富裕層向け有料老人ホームの看護業務をお伝えします。
当事者ならではの、かなり突っ込んだ内容です!
富裕層向け?
有料老人ホーム?
どっちも現場の実際を知りたいよね!
・富裕層向け有料老人ホームの特徴
・有料老人ホームでの看護業務
・看護師にとってのメリット・デメリット
・転職の際の注意点
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富裕層向け有料老人ホーム(ブログ管理人の職場について)
この記事では、私が勤務する職場について説明します。
有料老人ホームは施設ごとの独自色が強いので、
ここで記す内容はほんの一例です。
概要
・住居型居室=ユニバーサルデザインが適用されたマンションのような造り
・介護型居室=一般的な「介護施設」と聞いて思い浮かべる造り
ただし入居者1人あたりの使用床面積はかなり広め
「富裕層向け」で創立から長く安定した経営をしています。
・入居金=居室を購入する費用(約3000万円〜約1億円)
・月々の管理費=約30万円=介護費用+食事代+生活支援(清掃・買い物・洗たく)+食事代+施設管理費など
※自立した生活をされている方は、使用していないサービス代は不要
一般的な経済観念から判断するとかなりお高いです。
しかし当施設は築年数が長く、
富裕層向けとしては値下げが進んでいます。
※同様の機能を有する場合、一般の不動産同様に「駅近」「築浅」は入居金やサービス料が高い傾向にあります。
設備とサービス
入居金、管理費とも高価なだけあって、何かと充実しています。
一覧表だけでは伝え切れない設備とサービスを提供しています!
老人ホームでの看護師の業務内容
ざっくりと説明すると!
住居型居室への訪問看護!
当施設は高齢化が進んでおり、
介護認定がおりている入居者がたくさん。
体調不良や急変への対応!
経験値を求められます。
夜勤Nsは2人。24時間対応!
平時の健康管理業務!
保健室の先生のごとく。
応急処置もしますよ。
介護居室入居者の医療処置!
もちろん体調不良などへの対応も。
病棟看護と通ずる業務。
そして施設ならではの役割!
入居者+入居者家族+介護職員+併設クリニック医師+SW・PT・OT+事務職員(+入院先の職員)との調整や相談役。
看護師としてのスキルもコミュ力も必要です。
看護師の業務・概要
当施設にたくさんのお金を支払いいただいた
入居者さん・ご家族から求められるものは大きいです。
一般的な病院や施設よりも質の高い接遇を求められ、
長期入居の方が多いだけに、信頼関係の構築は必須です。
それゆえ、経験を活かし良いサービスを提供していくというやりがいはあります。
業務の幅はかなり広いですが、同僚たちの評価は、
「病棟勤務と比較して、体力的負担は3分の1程度」
私が勤めていた病院(急性期で毎日バタバタ)と比較すると
「5分の1程度」と感じました。
病院とさほど隔たりのない収入を得られるので、
体力に自身がない私にはこれは大きな利点です。
看護師の対応は幅広く求められ、業務は多岐に渡ります。
当施設での生活に愛着を持たれている方が多く、
ターミナル期に移行した入居者さまのほとんどが、
医療的依存度が高い状態であっても、
看取りまでの時間を病院ではなく、当施設で過ごされます。
庶民の私からすると「至れりつくせり」。
私の親も私自身も、
こんなふうに老後を過ごすことは出来そうにないです。
「豊かな老後」の基準は人それぞれだけど。。。
高額な費用の対価としての充実したサービス。
老後の生活〜最期までのQOLをお金で得る。
これが日本の現実だと痛感します。
身元引受人(主に子供さん)が遠方にお住まいの場合。
海外在住の方もおられ、
「しっかりお世話して貰えるから安心できる」
「ここが実家みたいなものです」
などなど、職員に心からお礼を言って下さることも。
最近はZOOM面会もすっかりお馴染みとなり、
ご家族も入居者さんも楽しみにしてくれてますね。
具体的な業務内容については以下の通りとなります。
共通の看護業務(住居型居室・介護型居室) |
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カルテ管理(病歴の把握) |
内服管理(自己管理〜内服介助の手段を決めるなど) |
健康相談 |
体調不良時の対応 |
緊急受診時の付き添い |
検診や予防摂取などの調整 |
入居者家族への定期的な情報提供 |
胃ろう、点滴(穿刺含む)、ストマ、吸引、酸素吸入などの医療処置 |
排便コントロール |
入居者が入院している場合、入院先との連携 |
入退院の支援 |
かなり少なめではあるが保清、排泄介助 |
多職種連携(看護師が相談、調整の中心になることが多い) |
提携薬局とのやり取り(払い出し方法など) 例:カレンダー、カセット、薬袋 |
併設クリニックとの連携 |
訪問診療医との連携(歯科、整形、皮膚、耳鼻、診療内科) |
看護師の業務・住居型居室
住居型居室の入居者さんは、
完全に自立した生活を送る方から、
要介護2程度までの方まで幅広いです。
居室内で歩行器や車椅子を使用しつつも、自力でトイレ排泄が可能であれば、
本人および身元引受人の「自分のペースで生活したい」とのご希望に応じ、一般居室で生活していただきます。
そのため、看護師の業務内容もかなり幅広いです。
※介護士さんによる訪問介護も行います。
車椅子を使用する方が住居型居室って驚きですか?
ある程度の認知症が進行した方もおられます。
「入居者さまが望まれる生活を支援する」
というサービスを重視しています。
民間施設の独自性の見せ所です。
当施設で20年以上過ごされている方もおられます。
「これまでと同じく、この部屋でマイペースに暮らしたい」と、
ADLや認知力が低下しながらも自立心を保たれる方への
サポートに力を入れています。
自立型居室での看護業務 |
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各居室からのNSコール、内線電話での呼び出しに対応 (転倒や体調不良など) |
詰め所への来室、施設内で声掛けいただいた健康相談に応じる |
定期的に訪室を必要とする入居者への健康管理 |
内服自己管理ができない入居者への支援 |
感染隔離の指導 |
退院後の健康管理(セルフケア獲得の支援) |
看護師の業務・介護型居室
介護居室の入居者は「概ね要介護3」という基準があります。
しかし医療的依存度の高さや、認知症の症状などに応じてこれに限らずです。
介護居室型の看護業務は介護士さんとの協働が多くなります。
当施設では、介助浴は週3回(介護士さんが実施)。
毎日の整容もきちんとキレイ。
経済的に余裕がある方が多く、
皮膚に優しく長時間使用に耐えうる機能的なオムツ類を使用。
夜間の頻回なオムツチェックで睡眠を遮ることを回避できています。
車椅子などの福祉用具も、ご本人にぴったりのものを
費用を気にすることなく選択できることが多いです。
結果、ご本人もケアするスタッフも快適に過ごせます。
やっぱりQOLは経済的な要因も大きいよね。
私達庶民には身にしみることばかり。。。
経済力と老後について。
一般的な経済力の私達がどのように人生を送っていくか?
という大きな課題に向き合うきっかけを貰いました。
私もまだまだ自問自答の日々です。
介護型居室での看護業務 |
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自立型の入居者よりも踏み込んだ健康管理 (食形態・食事量・水分量・排泄状況・内服評価など詳しく) |
介護士との綿密なやり取り |
頻回な医療処置 |
ターミナルケア |
医療的観点からの介護士さんへの業務提案 |
ご本人のストレスが少なく、行き届いた介護はQOL爆上がり!
という事例を何度も目にしました。
病院勤務時代には考えたこともないような。。。
【例】自立型居室で大腿骨頸部骨折
→急性期病院で手術
→リハ病院に転院するも
・リハに消極的でほとんど歩行せず車椅子中心
・バルン抜去を数回試みるも自尿なし
→退院され、介護居室での生活スタート
・手厚い介護、ストレスが少ない生活環境
・歩行器でしっかり歩行。車椅子不要。
・自尿を得られ、トイレ排尿可能に。
※退院時の予測より遥かにお元気になること多数
私は急性期病院の勤務が長かったこともあり、
介護の役割がどのくらい大きなものか理解できてませんでした。
ストレスが少なく、キレイに整容された入居者さんが
笑顔で長生きされる様を見せてもらい、ハッとしました。
病院は治療の場、介護施設は生活の場、やっと理解できたね。
ストレスが少ない生活の一助として、
看護師の医療的な視点での介入は大きな意義があります。
笑顔で過ごされる方々からターミナル期まで。
入居者さんへの医療的支援の重要性とやりがいを実感する日々です。
看護師の勤務体制や給与面、条件
当施設の母体は一般の大手企業です。
経営するのが医療法人なのか、社会福祉法人なのか、
一般企業なのかで会社の雇用制度はかなり違ってきます。
就業規則がしっかり明確なんですよね。
職場によっては休日や人事評価の基準がざっくりしてることも。
規則が多いと手続きが煩雑だったり面倒なことも多いですが、
雇用される側としては自分を守る武器にもなります。
正社員として勤務するなら、しっかり確認すべき条件ですね。
看護師の勤務条件
当施設での看護師の勤務条件を挙げますね。
看護師の勤務条件 |
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2交代制(社員は必ず夜勤あり) |
施設としては福利厚生が充実している |
有給休暇の消化率良し、退職金制度あり |
サービス残業なし、前残業なし |
採用条件は「正看護師として1人前に働ける」 (ちょっと不明瞭) |
委員会、研究がある (ただしこのためのサービス残業なし) |
制服とシューズの支給、クリーニングあり (シューズは2足/年の支給) |
残業は5時間以内/月 |
給与は富裕層向け施設として平均的?な 「採用時点で、年収500万円前後(夜勤4回/月)」程度 |
給与、ボーナスの昇給・査定制度が明確 |
私の場合は、
夜勤回数が多く、住宅補助を受け取り、
勤務数年で基本給などの評価アップがあるので
上記よりは多少色が付いた収入です。
看護師としてのメリット・デメリット
富裕層向け施設は、ともかく独自色が強いです。
条件や方針に自分が納得して働けるか。
職場選びで大事にして欲しい判断ポイントです!
看護師のメリット
看護師のデメリット
職場選びは、自分なりの「落としどころ」を
しっかり定めるのがポイント!
受け入れられる条件とそうでないものを
自分の中で線引きすることが大切ですね。
⬇転職に至るまでの私の経験談を記事にしました⬇
【看護師の転職】40代は難しい?転職活動のコツと体験談
富裕層向け施設への転職について
転職時の注意点
情報をしっかり収集して、
その価値観に応じた働き方をあなた自身が受け入れられるか?
しっかり判断して下さい。
看護師は全員が契約社員という施設もあります。
「自身に合った働き方が出来るかどうか」を確認して下さい。
なんだか大変そうな職場だけど、
ベテランナースじゃないと務まらないのかな?
もちろん過去の経験は大切だけど、
入職してから学んで経験を積めば務まりますよ。
どんな職場も、
必ずその場での業務を積み重ねることで
一人立ちしますよね。
若い人もベテランさんも大歓迎です!
まとめ
富裕層向け有料老人ホームでの看護師業務
①看護師の業務は多岐に渡る。ゆえにやりがいがある。
②責任が重い分、体力的負担が軽くても病院と遜色ない収入を得られる。
③富裕層向け施設は独自色が強い。
(施設の理念に応じた働き方を受け入れられるかどうかを大切に)
どんな職場も、
理念や雇用条件に応じた働き方を受け入れられるかどうか。
これが一番だいじかな。
ただし、「具体的な業務内容」「内部事情」
を事前にしっかり情報収集するのはハードルが高いよね。
ここは利用料無料の転職エージェントを活用するのが
合理的でオススメです。
興味がある人は転職エージェントで情報収集してみて下さいね。
現職を見つけるため、まずは転職エージェントに登録することから始めました。
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※ブログ内の別記事にリンクします↓
【有料老人ホーム】看護師の仕事内容、役割は?一般的なホームについて解説してます